名古屋市伏見駅から徒歩2分。世界初、漆や螺鈿七宝などを爪に施す伝統工芸ネイルサロンです。
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2015.08.09

宝探し&エフェメラル

今回ご紹介する、2つの作品。

タイトルもテーマも、色彩もテイストも、

全然違うけれど。

なんとなくツガイのような作品。

 

まずは寒色☆

 

“宝探し”

 

新作2-2

新作2-7

 

 

横から見た時に、

まるでブローチを爪に乗せているかのような存在感。

浅瀬で顔を覗かせる、

ヒトデと宝石たち。

 

ぷっくり盛り上がる

スノードームのような透明感の中に、

どこか遊び心を忍ばせました。

 

 

新作2-4

新作2-1

 

 

イメージは宝探し。

超個人的な製作動機。笑

小学生の頃、

泳げない私はプールが大嫌いでした(ちなみに今も泳げません。)

みんな「泳げないからプールやだなー」って言うけど、

待ちなさいよ。

泳げてる。

めっちゃ平泳ぎしてる。

なんならクロールできてる。

私なんか犬かきすらできないのに!

25メートルプールの壁を蹴って3メートルで沈む。

逆になぜ浮くの?

どうあがいても沈む一方なのに。

と、全力で溺れる私。

みんなの「およげなーい」を真に受けると

とてつもないショックを受けることを学んだあの夏の思い出…(遠い目)

 

 

新作2-3

 

 

そんなプール嫌いの私が、

唯一好きだったこと。

学校の先生が、プールにキラキラ光る石のようなもの(きっとアクリルで出来てる)

を、プールにまき散らします。

青の石、赤の石、黄色の石。

水中でキラキラ光って水面に揺れる。

先生は言います。

「あの石をみんなでぜーんぶ拾ってきてください☆」

 

ふっ

お安い御用さ。

私は沈むのだけはピカイチなんだ。

潜水の技術なんていらない。

水中にいるだけで沈むんだもの。

と、赤帽子(当時、私の母校では泳げない子は赤色で、泳げる子は白というまさかのカナヅチ選別がありました)が脱げるほどの勢いでがむしゃらに石をかき集める私。

全力とはまさにこのこと。

黒髪ロングで水中に沈み続ける様はまるで貞子のようだったに違いない。

 

と、そんな前置きはよくて(いまさら☆)

あの時の水面(みなも)に揺れるキラキラが、

それを必死にかき集めた時の記憶が、

なぜか鮮明に脳裏に残っているんですよね。

ただただひたすら、綺麗で。

 

宝探しをした、記憶。

その記憶そのものが、宝物。

息が出来なくたって苦しくったって、

本当に欲しいものにただひたすら手を伸ばし続けよう。

大切なものを一つずつかき集めて生きていこう。

それがこの”宝探し”の由来。

 

 

 

新作2-5

新作2-6

 

 

透き通るぷっくりよりも、

私は添えられた熨斗目花色(ブルー)と

ときがら茶色(茶ピンク)の

揺れ動くラインが好きだったりする。

私の中ではこっちが主役、だったりする。

夏が終わったら、メインアートをすり替えて

秋仕様にもできるような気がします。

潔い引き際が美しい♡

 

 

 

そしてもう一つの作品、

こちらは暖色。

 

”エフェメラル”

 

 

NEW 2-6

NEW 2-4

 

 

エフェメラルとは、

儚いもの、つかの間の命を指します。

 

私がこの作品の中に込めた想いは、

それとはまた違うんだけれど。

 

スノードームの中のピンク色のわしゃわしゃは、

本物のお花のドライです。

これは私が高校生の時に集めたコレクション。

今は売っているところを見なくなりました。

色は青や緑や黄がありますが、

ずーっと大切にしてきたので

日の目を浴びることもなく。

それでは宝の持ちぐされよと、

いやいやと首を振るのを横目に埋め込みました。

 

 

 

NEW 2-3

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お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、

この作品にもコスモを埋め込んでいます。

(コスモに関する記事はこちら☆

http://airish.heteml.net/nailsalon-airish.com/?p=686

こんな風に埋め込んだ宇宙を、

さらに埋め込んでみても面白いかなーって。

この子は直径3.5ミリほど。

手づくりのパーツなので、同じものは一つとして存在しません。

 

 

NEW 2-1

 

 

 

ところでこれは私感ですが、

本来暖色はきっと生命の躍動の色で、

なんというか激しさというか、情熱というか活気というか…

そういった影響を人に与える「強い色」と認識する一方で、

私はなぜか「儚さ」を感じるのです。

なぜと言われてもうまく説明できないのだけれど、

特に「赤」に寄る暖色はどれも、

強さと儚さを同時に兼ね揃えているような…

そんな風に感じてしまいます。

 

青に思考が寄るのは、それも原因の一つなのかも。

だって青には最初から期待しなくてよくて、

赤にはなんとなく在り続けることを期待してしまうから。

でも自然界に在る赤はどれも儚くて、

瞬く間に地に落ちていってしまうから。

青は依然変わらずそこに在り続け、

きっと地の果てまでも存在し続けてくれるから。

たとえ私がこの地を離れても。

 

って結局青愛かーい!

と突っ込まれてしまいそう☆笑

 

 

NEW 2-3

NEW 2-7

 

 

 

そんなこんなで、

何が言いたいかっていうと。

上の2つの作品は、

タイトルもテーマも、色彩もテイストも、

やっぱり違うけれど。

ツガイなんだなって。

両方在って美しいもの。

 

あ、そうだ。

「ツガイ」ってタイトルでもう一つ(二つ?)作品を作ろう。

次の作品のテーマは「ツガイ」と「夕霧」。

これに決定ー!

夕霧は大切な方からのリクエスト☆

ツガイは今ふと創りたいなぁと思ったから。

そんな気まぐれな動機☆

お楽しみに♡

 

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